作動原理、分析、推奨事項について

トイレ用コンポスター
エコレット・コンポストトイレは、浄化プロセスを特許内容に含む特許取得製品です。
固形物の堆肥化において、液体が固形物に達し、固形物から分離する際に添加物を一切必要としないことは極めて重要です。その一方で、固形物には、熟成段階で透過性の中間底から酸素を豊富に含んだ湿った空気が流れ込みます。良好な酸化、適切な湿度、十分な熟成時間によって、熟成した堆肥の完成が保証されます。堆肥の完成後は、新しい堆肥生成のため、最も古い堆肥生成タンクを空にする必要があります。通常、堆肥生成タンクからの取り出しは3年後からとなります(タンク内の4つの仕切りのうち、1年につき1つを使用)。固形物を密閉タンクに貯蔵したり、そのタンクに新しい廃棄物が継続的に追加される場合、同様の堆肥化が行われることは決してありません。
エコレット・コンポスター(通常使用)から除去された固体廃棄物は、フィンランドおよびスウェーデンの土壌分析サービスで実験室分析が行われており、それらに関する公式の分析結果報告書が作成されています。合計4種類の分析が実施されました。
固形排泄物を通過してろ過された液体は、リンが除去され、微生物を豊富に含んでいます。純粋な尿には、浄化に必要なこれらの微生物が含まれていません。液体の浄化プロセスは、平らな透過性の中間底およびその周辺で開始されます。ろ過された液体は平らな液体プレートに落ち、ここで酸化と堆肥化が起こります。液体は、この後もさらに平らな液体プレートに落ち、プレートで酸化が進んだ液体の浄化が継続されます。通年使用を目的としたモデル(YV)の場合、液体タンクの代わりに大きな垂直のフィルター布が使用されており、フィルター布の内部の液体が液体用の仕切りにゆっくりと流れ込み、酸化と浄化が行われます。この他、YV-Bモデルは高さ1mの生物ろ過器(約50リットル)も備えており、この生物ろ過器を通じて、液体ポンプがコンポスターの排出パイプから排出される前の液体を実質100回循環させます。前述のプロセスにおいて、微生物を含んだ液体は大量の酸素を得ると同時に、時には無酸素状態も経て古い液体やと汚泥と混ざり、プロセスの進行とともに生物学的に浄化されます。液体が直接液体タンクに流れ込む場合、同様の浄化が生じることはありません。
エコレット・コンポスター(通常使用)の排出パイプから排出される液体の量は測定が行われており、複数の公認水質試験室で分析済です。液体から定義されたのは、 pH、BOD7 +ATU、CODcr、総窒素、総リン、アンモニア性窒素、糞便性大腸菌(44.5℃)です。分析は、一般的に使用される基準に基づき実施されています。全ての分析結果に関して公式の分析結果報告書が作成されていますので、この報告書から使用基準等が判明します。調査は数十種類のサンプルで実施されました。
弊社ウェブサイト(https://ekolet.com/?lang=jap&m1=78)では、排出される液体に残留する一日の利用者一人当たり汚染物質量(残留量/人/日)を掲載し、前述の分析を要約しています。
排出された汚染物質(浄化力)は、前述の液体の実験室分析と未精製のトイレ排泄物の特性の比較により取得しています。
弊社ウェブサイトでは、実験室調査に関する簡潔な要約のみを掲載しています。実験室分析や報告書など、調査に関する詳細な情報をご希望の場合は、随時ご提供いたします。サンプルはすべて通常使用のエコレット・コンポスターから採取したものですので、試験および取得した結果は再現が可能です。
弊社は、エコレット・トイレから排出される(一滴ずつ、一日数リットル)、あらかじめ浄化された前述の液体が家庭排水と混ざる場合、家庭排水浄化システムの浄化結果を阻害あるいは低下させることがないかについて、家庭排水浄化施設の主要製造メーカー担当者に問合わせを行っています。担当者の回答は、浄化は損なわれないというものでした。 最終結果は、処理施設がリンを除去する際の厳しい法的要件にも一致するもので、排出される液体の質は必要に応じて検査が可能です。これらの根拠に基づき、弊社はエコレット・トイレから排出される液体を家庭排水と共に処理することを推奨いたします。
弊社は、こうした方法で重量の重いタンク車の使用を道路網やエネルギー費と共に排除することにより、著しい環境保護が達成できると考えております。また、エコレットは堆肥化と液体浄化を最後まですべてコンポスター内で行い、添加物や外部の作業を必要としませんので、環境面でも信頼性の高い機能を備えています。利用者の方は、継続的な堆肥化や排出される液体の処理、添加物の投与を怠ってはなりません。エコレットは、再生可能な材質から製造されており、数十年の使用に耐えうるよう設計されています。
なお、初めに述べた通り、ここに述べたのはエコレットから除去される固形物および液体の特性および処理にのみ関係する事項となります。

低木用浄化プラント
エコレットは、低木用浄化プラントによる休暇用別荘の汚水の浄化(水耕法、毛細管現象による水やり)、すなわち汚水を観賞用低木への自動水やりおよび施肥に使用することにより、この汚水を有効に活用します。浄化プロセスは完全に自然に則したものですので、他の浄化プラントのように継続的なメンテナンスを必要としません。エコレット・コンポストトイレ、エコレット低木用浄化プラントを設置した休暇用別荘では、生ゴミがすべて有効利用されます。

浄化プラントは、防水プラスチック槽、その支持構造および槽に到達する配管部、土、植物から構成されます。浄化プラントには植物に利用できる水が約1㎥貯蔵されますので、水を継続使用しても浄化プラントの機能が低下する心配はありません。秋に植物が枯れると、養分豊富な葉、ベリー類、枯れ枝を、風が他の植物への肥料として通常の自然のサイクルへ吹き飛ばします。浄化プラントは断熱が可能です。その場合、冬に蓄えられた養分が夏の生育期に消費されます。この浄化プラントは特許を取得しています。

負荷計算
エコレット・コンポストトイレ、浄化槽、エコレット低木用浄化プラントを使用した場合の休暇用別荘の汚水( 一人当たり年間最大負荷 240日)

負荷 有機物質 リン 窒素

負荷 有機物質 リン 窒素
  g/人/日 % g/人/日 % g/人/日 %
便 15 30 0,6 30 1,5 10
尿 5 10 1,2 50 11,5 80
その他(家庭排水) 30 60 0,4 20 1 10
合計 50 100 2,2 100 14 100
             
コンポスター内の残留物 20 30 1,2 55 11,3 93
浄化槽および低木用浄化プラント内の 30 70 1 45 2,7 7
残留物            
最小廃棄物 25 83 0,67 30 0 0
浄化槽および低木用浄化プラントの   >90 >50 >50
複合効果
           
法令による浄化要件 45 >90 1,9 >85 5,6 >30
法令による最も軽微な要件   >80   >70   >30
             

Ekolet®製品に関する詳しい情報は、ご要望に応じて随時ご提供いたします。

エコレット製品開発者
理学修士 マッティ・ウロスヨキ(Matti Ylösjoki)

この報告書を印刷し、官公庁へ提出する申請書の添付書類としてご使用ください。